- 作者: 浅暮三文
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/10
- メディア: 文庫
- クリック: 9回
- この商品を含むブログ (56件) を見る
タニアを見かけませんか。僕の彼女でモデルなんですけど、ひどい夢遊病で。ダブエストンだかダブストンだかに探しにきたんです。迷い込むと一生出られない土地なんで心配で。王様?幽霊船?見ないなあ。じゃ急いでるんでお先に。推理作家協会賞受賞作家の原点。メフィスト賞受賞作。
メフィスト賞最大の異色作。
完全にファンタジーだということでスルーしてた作品。
この世界観は凄いな。『不思議の国のアリス』的探索譚。
まさか本格ファンタジーだとは思わなかった。
また旅がしたくなる発作が・・・。
ダブ(エ)ストンよ、我が愛すべき謎の大地よ。私はこの地でお前の真の姿、秘められた真実を風に託す。
全ての道は迷路なり。国境などは幻影に過ぎぬ。旅人こそ天使、放浪こそ、この世で続く夢の世界、絶対唯一の幸福。
さまようのだ、諸君。歩き、ふらつき、けつまずき、だまされ、夜露に濡れるのだ。
靴に穴を開けよ。足にマメを作れ。右も左もさして変わらぬ。目印なぞは取るに足らぬ落書き、この世で真理を背中にかつげるのは迷路を進む旅人だけなのだから。
-浅暮三文『ダブ(エ)ストン街道』-
11月そして12月 (C・NOVELS―BIBLIOTHEQUE)
- 作者: 樋口有介
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1997/10
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (3件) を見る
高校も大学も中退したぼくは、カメラ片手に晩秋の「都会の生き物」を撮り歩いているけど、皆が思うほどヒマではないのだ…。ある日、公園で少し生意気な山口明夜という女に出会ってから、ぼくの周りで“事件”が続発する。親父の不倫発覚、姉の自殺未遂―。さらには「明夜とは二度と係わるな」という男の出現。いつも女の子から「退屈な人」といわれるぼくの22年の人生で、最大の受難、か。
もう最近は樋口有介中毒。
この作品は樋口作品では珍しいタイプかも。
いや基本設定とかはいつも通りなんだけど。
結局こんなもんだ、的なラストがいい。
総スタック数 75冊
2007年度解決数 36冊