- 作者: 東出祐一郎,品川宏樹(Gainax)
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/06/18
- メディア: 文庫
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それでは、旅の終焉を始めよう。
才能は必ずしも発揮しなければいけないわけではない。
爆弾を作る天賦の才があったとしても。爆弾を作れば誰かが傷つくだろう。
人を殺す才能があったとしても。人を殺していいわけでもないはずだ。
なのに、僕は人殺しを選んだ。その時点で、誰が何と言おうと許されない。
罪は背負うと決めていた。その先に何が待っているかも理解していた。
それでも。ケモノを狩るためにケモノガリと成り果てた。
悪を狩るために、悪を許容することを選んだのだ。
正義ではない。正義を掲げるほどに、己の手が綺麗なはずはない。
だが全くもって躊躇いはない。あるのは幾許かの恐怖と高揚感。
様々な苦難を乗り越え、結末が、やっと見えてきた。
決着をつけよう、同じ才を持ちながら異なる道を選んだ者よ。
赤神楼樹は、最後の戦いに挑む。アスライアとの最終決戦を控えた楼樹は家族の記憶を、友人の記憶を忘れ、人間らしさを捨てていく。そうやって殺すことだけに特化した存在になりながら、楼樹は決死の戦いへと歩を進める――。
殺人の才能をもつ少年の物語、ここに終幕! 興奮必死の終焉を見よ!!
見事な締めだった。
推定未来 ―白きサイネリアの福音― (メディアワークス文庫)
- 作者: 間宮夏生
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2014/06/25
- メディア: 文庫
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誰もが未来を仰ぎ見て、誰しもが過去に囚われる――
未来の罪を予測する衝撃のヒューマンサスペンス決められた未来はない――だが、予測できる未来はある。あらゆる瑣末なデータからも予測した犯罪を未然に防ぐという
警視庁の眉唾部署・捜査一課犯罪未然防止対策係――通称「ミゼン」に転属となってしまった巡査部長の君島透。
ミゼンのことを胡散臭いと疑う彼だったが、そんな男をスカウトしたのは「人の不幸を呼ぶ女」と噂されながらも、犯罪防止を信じて疑わない若き美人係長・如月美姫だった。
困惑しながらも如月の下で事件を追う君島だったが、やがてある真実へと辿り着く……。
果たして、二人が出会ったのは予測可能な未来だったのか、それとも――。
久しぶりの間宮夏生。まぁそこそこ。
最近のメイワク文庫は初期の自由さがないね。
総スタック数 112冊→118冊
2014年度解決数 206冊→208冊