I Feel It Coming


「自由闊達にタンスを漁る。それが勇者だ」

ルディ=シュミットは、家賃滞納者である。ある意味、勇者である。

「まさに事故としか言いようがないな……」
仕事がなければお金は手に入らず、「自分なりの勇者スタイル」に悩み、さらに働く意欲を失う。
そんな不幸な事故(?)で家賃滞納勇者となったルディは、あてもなく街をうろつく日々である。コーポ勇者の鬼大家さんから逃げているのだ。

ある日、ルディは自称「古き良き時代の勇者」ロットと出会う。
勢いで弟子入りするルディだったが、ロットは知らない人の家に入り込んでタンスやクローゼットをあさりだす。

「ちっ、しけてやがる。壺でも割って帰るか……」

こいつ、もしかして古き“悪き”勇者なんじゃ……。
前途多難なルディは、「自分なりの勇者スタイル」を見つけることができるのか?

せちがら系勇者列伝、古きに学ぶ第4巻!

面白キャラのドラゴン再登場で満足。
ネタ的にはそろそろ終わりかな。

いまだ有人宇宙飛行が成功していなかった時代。ツィルニトラ共和国連邦の最高指導者は、人間をロケットで宇宙に送り込む計画を発令。その裏では、実験飛行に人間の身代わりとして吸血鬼を使う『ノスフェラトゥ計画』が進行していた。閉鎖都市で訓練に励む宇宙飛行士候補生のレフは、実験台に選ばれた吸血鬼の少女、イリナの監視係を命じられることになる。上層部のエゴや時代の波に翻弄されながらも、ふたりは命懸けで遙か宇宙を目指す。宇宙に焦がれた青年と吸血鬼の少女が紡ぐ、宙と青春のコスモノーツグラフィティ。

雰囲気、主人公とヒロインの距離感が凄く良い。
今後、このジャンルの隠れた名作として語られそう。

友人キャラは大変ですか? (ガガガ文庫)

友人キャラは大変ですか? (ガガガ文庫)

俺の友達、火乃森龍牙は“本物の主人公”だ。まず、こいつは過去をほとんど話さない。で、授業をよく抜け出す。帰ってきたかと思えば、唇から血を流してたり、制服が破けてたりする(世界の敵とかと戦っているんだろう)。そして、龍牙の周りには常に誰かしら美少女がいる。そんなときは俺の見せ場だ。「おいリューガ!どうしてお前が雪宮さん(美少女)と知り合いなんだよ!」無駄に騒がしく龍牙の日常を彩る―それが“友人のプロ”たる俺、小林一郎の生き様だからな!ベストフレンダー小林がおくる最強助演ラブコメ爆誕!!

MFでのデビュー作がコアな人気の作者。
こういう人はどんどんガガガで書いて欲しいね。
段々と脇役友人キャラが破綻していき
自分の存在に疑問を持っていく展開がメタメタしい。

マイダスタッチと呼ばれる経済異能。それを利用した犯罪対策組織エイプスの元に、とある富豪が全身壊死した状態で見つかったという情報が入った。それは富豪たちの間に蔓延する原因不明の奇病らしい。同時期に活発化しはじめたデモ団体の奇妙な動向。そのリーダーから富豪の元に届いていたという脅迫状。彼は「自由貨幣」と呼ばれる新しいお金の研究をしていたという。―景気を良くするといわれるその不思議なお金とは?大富豪の令嬢、一万田こがねと、サエない水町袈裟郎のコンビがおくる、異能経済クライムシリーズ第二弾!

ドラマ脚本家だけあって
一冊でのまとめ方が上手いなぁと。
今後も楽しみ。

沖縄本島の遥か南に位置する宇嘉見島には、人間を拐かす黒豚の悪神ウヮーガナシーの伝説がある。島育ちで映画好きの中学生ヨナは、古臭い慣習も閉鎖的な環境も大嫌い、いつか島から脱け出したいと願っていた。そんな彼のクラスに、東京から転校してきた波多野清子。『オズの魔法使い』をきっかけに接近する二人だが、清子は「私は黒い豚に呪われているの」と告白をする―。離島に棲まう神々と悪童たち、ひと夏の異界譚。

ガガガとハヤカワの関係良好。
作者の地元を舞台に『オズの魔法使い』。
ちょっととっつき難い離島の雰囲気と
ファンタジー要素の雑多感が魅力っちゃ魅力だが
ごちゃごちゃしすぎにも思う。

うさぎ強盗には死んでもらう (角川スニーカー文庫)

うさぎ強盗には死んでもらう (角川スニーカー文庫)

京都左京区のマンション。空き巣に入った泥棒カップルは、痴話ゲンカ真っ最中だった。その向かいのオフィスビル屋上。青年は潜入した人身売買組織に、殺人を強要されていた。悪鬼蔓延る上海の外灘地区。最強の殺し屋は、今まさに亡き師匠の敵を追い詰めていた。そこから1200kmの広東省。田舎町のパブで、少年は23回目のチェックメイトを宣言した。伝説の賭博師“うさぎ強盗”が彼らの物語を繋ぐとき、驚愕のエンディングが訪れる!

角川がかなり力入れてる第1回カクヨム大賞の
ミステリー部門大賞。まぁメフィストっぽい雰囲気。
序盤中盤と場面転換多く読み辛いが
終わりは良かった。所々センスを感じる。今後どうなるか。


「バッキャロウ!こういう人気作は、発売日に買いたくねえんだって。俺より売れてる作家の初動に貢献したくないの!」アニメが爆死した、意識高い系ラノベ作家・神陽太の年収は2500万円。アニメがコケてもこれぐらい稼ぐことはできるが、この業界では全然たいしたことはない。上には本当に上がいる。そんなシビアな業界で陽太は“プロ”らしい日常を心がけるが―税金対策として雇った幼馴染み・希月結麻はラノベ知識ゼロ。後輩作家のJKとJCの才能には焦らされ、担当編集からはダメだしの嵐…。それでも野望達成のため、今日も執筆で金を稼ぎ続ける!望公太が贈る『日常系』のハイエンド登場!!

望公太内輪ネタ。
一発ネタ系でもいつも通り少年漫画っぽい引きを入れるのが
望公太スタイルだなぁと。



スタック数  124冊→129冊

2016年度解決数 376冊→383冊