誕生日には良い本を読まないとね。
決してジェットマンとかじゃないですよ。ええ。
約1年間この日の為に取っておいた本。
- 作者: 舞城王太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/04/07
- メディア: 新書
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「苦しさを感じるなら、僕なんて愛さなくていいんだ」
超絶のメタ探偵・九十九十九の魂の旅。聖書/『創世記(ジェネシス)』/『ヨハネの黙示録(アポカリプス)』の見立て連続殺人を主旋律に、神/「清涼院流水(せいりょういんりゅうすい)」の喇叭(ラッパ)が吹き荒れる舞台(ダンスフロア)で踊りつづける超絶のメタ探偵・九十九十九(つくもじゅうく)の魂の旅が圧倒的文圧で語られる
”世紀の傑作”はついに王太郎の手によって書かれてしまった!「ハァレルゥヤ!」
舞城王太郎のJDCトリビュート。もはや私小説になってますww。
「言葉遊美」のパロディには爆笑。意味判らせてやんねー世てww。
もうメタフィクションでメタでメタメタメタ。それでいてこの疾走感。
舞城氏の集大成と言ってもいい作品。やっぱ舞城王太郎は凄い。
「ハァレルゥヤ!」
「存在する事を把握して、その中の全ての可能性から真実を選ぶというのが名探偵の役割なら、それは既に無理なんだよ。さっきも言ったように人間の知識には必ず限界がある。知らない事がある。名探偵が人間である以上、知らない事があるし、知らない事がある以上、本当の意味での全ての可能性を検討できたりはしない。
だから何度も言ってるでしょ。ネコは自分が担当した事件を解決させるだけでいいの。真実よりもまず解決がえられればそれでよしなんだよ。事件の関係者の皆に日常が戻ってくればそれでよしなの。
(中略)
だからね、真実を手に入れたという結果がその人を名探偵にするんじゃないんだよ。真実は最終的には絶対に手に入らないんだからね。その、手に入らない真実を手に入れようとする意志と行動とその途中経過に対する総合的な評価から、あくまでも偶然的に、その人は名探偵にされるんだよ」
-舞城王太郎「九十九十九」-