今日のプロ野球

会見場でカメラのフラッシュを浴びる長身右腕に宣戦布告したのは、1日早く28日に来日したヤクルトのガイエルだ。この日、神宮外苑で自主トレを行った今季の4番候補は、元同僚が移籍したライバル球団に過激に反応した。


 「ジャイアンツ? ブー!! グライシンガーは投げる前に、病気や下痢になればいいのさ。試合前に食事に誘って、腐ったトリでも食べさせればいいかな(笑)」


ガイエルの挑発は、グライシンガーだけにとどまらなかった。同じく巨人に移籍したラミレスにも容赦なかった。


 「オレはレフトを狙って打つよ。彼は本拠地が東京ドームになって、4割、50本塁打は当然打つだろうな」


 仲の良かった元チームメート相手だからこそ言える。半分は冗談とはいえ、半分は本気だ。

 敵対意識というより、ライバル球団に兄貴分を奪われたショックが大きかった。来日1年目だった昨季、35本塁打をマークするなど日本の野球に順応できたのも、経験豊富なラミレスの助言のおかげ。挑発的なコメントは、ラミレスの穴を埋める決意の表れだ。

 来日2日目のこの日、さっそく神宮外苑の室内練習場でリグスとともに汗を流した。「去年の本塁打数(35本)には納得している。今季は打率と打点をもっとあげたい。監督が4番を任せてくれれば、チームのために頑張る。2番でも3番でも5番でも打つよ」

 昨季最下位の悔しさを晴らすためなら何でもやる決意だ。「パフォーマンス? 見ててください」と神宮名物だったラミレスのパフォーマンスを引き継ぐプランも飛び出した。

魔将は面白いなぁ。