- 作者: 深水黎一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/09/08
- メディア: 単行本
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仏・ランス大聖堂から男性が転落死した。地上81.5mにある塔は、出入りができない密室状態で、警察は自殺と断定。だが半年後、また死体が!二人の共通点は死の直前に、シャガールの花窗玻璃を見ていたこと…。ランスに遊学していた芸術フリークの瞬一郎と、伯父の海埜刑事が、壮麗な建物と歴史に秘められた謎に迫る。
芸術薀蓄ミステリ第三弾。
エコール、トスカと秀作続きだった深水作品だが
今回も素晴らしい出来。
カタカナをあえて使わない作中作は雰囲気出てる。
正直まほろで慣れてしまっているので
ルビ地獄の方が読みやすい罠。美しい日本語だ。
ちょっと自分語りが鼻につくけどww
おなじみの芸術に関する描写と
トリック関連の構成も素晴らしい。
行きと帰りのバス中に2回読んだんだけど
「シャガールの黙示」という副題の通り
作中作でのシャガールのステンドグラス描写に
この物語の真相が示唆されているんだな。1回目は全く気付かなかったよ。
それを解決パートであかさないあたり(良く読むと後日談パートで謎は提示されているわけだが)
深水氏の意地悪さが出ている。
トリック重視のミステリファンには、一見ただの凡作としか映らないかもしれない。
メフィ読んでるような本格ファンならこのくらいの読解力はあって当然だよねーww
って事か!
うぜぇwwでも凄ひ。
まほろと深水氏がいる限り、メフィは安泰だな。
総スタック数 109冊
2009年度解決数 279冊